韓国で会社を辞めるときに受け取るお金を、まとめて「退職給付」といいます。退職給付の支払い方法は法律で定められたいくつかの制度のどれかで、どの制度に加入しているかによって、受け取る金額、受け取る時期、自分で気をつけるべき点が変わります。

退職給付制度の種類

  • 退職金:会社が別に積み立てず、退職するときに会社のお金でまとめて支払います。金額は1日の平均賃金 × 30日 × 在職日数 ÷ 365で計算します。
  • 確定給付型退職年金(DB):受け取る金額は退職金と同じ式であらかじめ決まっていて、会社が金融機関に積み立てて運用します。
  • 確定拠出型退職年金(DC):会社が毎年一定額を従業員の口座に入れ、従業員が自分で運用します。受け取る金額は運用成果によって変わります。

退職金とDB型は、受け取る金額の計算方法が同じです。違いは会社がそのお金を外部の金融機関に積んでおくかどうかで、DB型は会社がつぶれても積み立てた分は保護されるという利点があります。

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DB型とDC型の比較

区分DB型(確定給付)DC型(確定拠出)
受け取る金額退職直前3か月の平均賃金が基準毎年の積立金 + 運用収益
会社の積立額会社が自ら運用毎年、年間賃金総額の1/12以上
運用の主体会社従業員本人
運用の損益会社が責任を負う従業員が責任を負う
転職するとき退職時にIRPへ移す積立金をIRPへ移す

自分に有利な制度は

DB型が有利な場合

  • 年功序列型の賃金などで賃金が着実に上がる会社に勤めている場合
  • 一つの会社で長く勤める予定の場合
  • 投資に関心がない、または元本割れが心配な場合

DB型は退職直前の賃金を基準に勤続期間全体の退職金を計算するため、賃金が大きく上がるほど有利です。

DC型が有利な場合

  • 賃金ピーク制の適用や年俸の据え置きなどで、これから賃金が上がらない、または減る予定の場合
  • 転職が多い場合
  • 自分で運用して賃金の上昇率より高い収益を出す自信がある場合

賃金ピーク制で月給が減る直前なら、DC型に切り替えるのが一般的に有利です。ただし一度DC型に変えるとDB型に戻すのは難しいので、慎重に決めましょう。

IRPと退職所得税

IRP(個人型退職年金)は退職給付を受け取っておく個人の口座です。2022年4月14日からは、退職給付を原則としてIRP口座で受け取らなければなりません。満55歳以降に退職する場合や、退職給付が300万ウォン以下の場合などは例外です。

  • すぐ引き出すと:退職所得税を差し引いて受け取ります。
  • IRPに置いておくと:退職所得税をすぐに払わず繰り延べられます(課税の繰り延べ)。
  • 満55歳以降に年金で受け取ると:退職所得税の30%(年金受給11年目からは40%)が減免されます。

すぐに使う予定のない退職金なら、IRPに置いて運用し、後で年金として受け取るほうが税金の面で有利です。またIRPに追加で入れたお金は、年末調整の税額控除の対象になります。

中間精算はいつできるか

退職金は原則として退職するときに受け取るお金なので、在職中に前もって受け取る中間精算は、法律で定めた事由があるときだけ可能です。

  • 無住宅者が本人名義で住宅を購入する場合
  • 無住宅者が居住目的でチョンセ金・保証金を負担する場合(同じ会社で1回)
  • 本人・配偶者・扶養家族が6か月以上の療養を必要とし、その医療費が年間賃金総額の12.5%を超える場合
  • 直近5年以内に破産宣告や個人再生手続きの開始決定を受けた場合
  • 賃金ピーク制の実施や労働時間の短縮で賃金が減る場合

中間精算を受けると、その時点までの勤続期間が精算され、後で受け取る退職金がその分減ることを覚えておきましょう。

参考資料

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