韓国の年末調整はよく「13か月目の給料」と呼ばれますが、実際には1年間前払いした税金を正確な金額に合わせる手続きです。仕組みを理解すれば、なぜ還付が出たり追加で払ったりするのか、そして何を準備すべきかがはっきりします。

年末調整はなぜ行うのか

会社は毎月給与を払うとき、勤労所得簡易税額表に従って所得税を前もって差し引き、国に納めます。簡易税額表は給与と扶養家族の数だけを見て決めたおおよその金額なので、自分が1年間に使った医療費・教育費・カード利用額のような個人の事情は反映されません。

そこで年が明けると、1年分の所得と控除項目をすべて反映して実際に払うべき税金(決定税額)を計算し、すでに払った税金(既納付税額)と比べます。

決定税額 < 既納付税額 → 差額が戻ってくる(還付)
決定税額 > 既納付税額 → 差額を追加で払う(追加納付)

年末調整の日程

時期やること
1月中旬ホームタックスの年末調整簡素化サービス開始、控除資料の照会・ダウンロード
1月末〜2月初め会社に控除申告書と証明書類を提出(締め切りは会社ごとに違う)
2月の給料日精算結果を反映(還付または追加徴収)
5月年末調整で漏れた控除は総合所得税の申告で追加できる

簡素化サービスに出てこない資料もあります。眼鏡の購入費、一部の制服の購入費、家賃の支払い履歴、寄付金の一部などは、領収書を自分で用意して提出する必要があります。

所得控除と税額控除の違い

控除は大きく二種類あり、同じ金額でも効果が違います。

  • 所得控除:税金をかける基準となる金額(課税標準)を減らします。実際に減る税金は控除額 × 自分の税率です。
  • 税額控除:計算された税金からそのまま差し引きます。控除額の分だけ税金が減ります。
100万ウォンの控除を受けると税金はいくら減る?

課税標準の区間の税率が15%の人が所得控除100万ウォンを受けると、所得税15万ウォンと地方所得税1万5千ウォン、合計16万5千ウォンが減ります。

同じ人が税額控除100万ウォンを受けると、税金がそのまま100万ウォン減ります。ただし税額控除はふつう「支出額の何%」で決まるため、控除を受けられる金額そのものが小さいことが多いです。

所得控除は税率の高い高所得者ほど効果が大きく、税額控除は所得に関係なく効果が同じという点も覚えておくとよいでしょう。

会社員が押さえたい主な控除

クレジットカード等利用額の所得控除

1年のカード利用額のうち総給与の25%を超える部分から控除されます。決済手段によって控除率が違います。

決済手段控除率
クレジットカード15%
デビットカード・現金領収証30%
伝統市場・公共交通40%

そのため25%の基準までは特典の多いクレジットカードを使い、超えた後はデビットカードや現金領収証を使うのが有利だと言われます。

年金貯蓄・IRPの税額控除

年金貯蓄と個人型退職年金(IRP)に入れたお金は、合算で年900万ウォンまで税額控除を受けられます。控除率は総給与5,500万ウォン以下なら16.5%、超えると13.2%(地方所得税を含む)です。900万ウォンをいっぱいに入れると最大148万5千ウォンまで税金が減り、年末調整で最も効果の大きい項目の一つです。

家賃の税額控除

無住宅の世帯主で総給与が一定基準以下なら、1年の家賃の一部について税額控除を受けられます。住民登録の転入届が済んでいる必要があり、賃貸借契約書と家賃の振込履歴が必要です。家主の同意は要りません。

医療費・教育費・保険料の税額控除

  • 医療費:総給与の3%を超えて使った部分の15%。本人・65歳以上・障害者の医療費は限度がありません。
  • 教育費:本人、未就学の子どもの塾代、大学の授業料などの15%。
  • 保障性保険料:年100万ウォンを限度に12%。

還付を増やす実践のコツ

  1. 扶養家族の控除は一人だけが:共働きの夫婦が同じ子どもや親を重複して控除すると、後で加算税とともに追徴されます。税率の高いほうが受けるのが一般的に有利です。
  2. 医療費は所得の少ないほうへ:総給与の3%の基準を超えてはじめて控除されるので、所得の少ない配偶者にまとめると基準を超えやすくなります。
  3. 年金貯蓄は12月までに:年末調整の期間に入れると翌年の控除に回ります。その年の12月31日までに払い込む必要があります。
  4. 漏れた控除は5年以内に更正の請求:年末調整で漏れた控除は、5年以内ならホームタックスで更正の請求をして取り戻せます。

毎月差し引かれる所得税がいくらか、まず確認しましょう

年収の手取りを計算する

控除の限度と要件は税法改正によって毎年変わることがあります。実際に申告する前には、韓国国税庁ホームタックスのその年の年末調整案内を必ず確認してください。

参考資料

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