計算方法
勤続年数 = 勤続期間(1年未満の端数は1年に切り上げ) 退職所得控除額 = 40万円 × 勤続年数(最低80万円)、20年超は 800万円 + 70万円 ×(勤続年数 − 20) 退職所得 =(退職金 − 退職所得控除額)× 1/2(1,000円未満切り捨て) 所得税 = 速算表の税額 × 102.1% 住民税 = 退職所得 × 10%(市町村民税6% + 道府県民税4%) 手取り = 退職金 − 所得税 − 住民税
- 障害退職: 障害者になったことが直接の原因で退職した場合、控除額に100万円が加算されます。
- 短期退職手当等: 勤続5年以下(役員等以外)は、(退職金 − 控除額)のうち300万円までにだけ2分の1が適用され、超える部分は全額課税です。
- 特定役員退職手当等: 役員等としての勤続5年以下の場合、2分の1の適用はありません。
退職所得控除額の早見表
| 勤続年数 | 退職所得控除額(円) |
|---|---|
| 2年 | 800,000 (最低額) |
| 10年 | 4,000,000 |
| 20年 | 8,000,000 |
| 22年 | 9,400,000 |
| 30年 | 15,000,000 |
| 38年 | 20,600,000 |
退職金が控除額以下なら税金はかかりません。所得税率は手取り計算と同じ5〜45%の速算表を使います。
計算例:退職金2,000万円・勤続22年
「退職所得の受給に関する申告書」を会社に提出した前提です。
| 項目 | 金額(円) |
|---|---|
| 退職金 | 20,000,000 |
| 退職所得控除額(800万円+70万円×2) | 9,400,000 |
| 課税退職所得金額((2,000万円−940万円)×1/2) | 5,300,000 |
| 所得税((530万円×20%−427,500円)×1.021) | −645,782 |
| 住民税(530万円×10%) | −530,000 |
| 手取り | 18,824,218 |
手取り率は約94%です。申告書を出さないと2,000万円の20.42%にあたる4,084,000円が源泉徴収され、差額3,438,218円は確定申告で還付されます。
注意点
- 申告書を提出すれば会社が正しい税額を源泉徴収するため、通常は確定申告が不要です。提出しないと20.42%が差し引かれ、確定申告で精算します。
- 同じ年に別の退職金を受け取った場合や、確定給付企業年金・iDeCoの一時金を近い年に受け取る場合は、勤続期間の重複分だけ控除が減ることがあります(この計算機では未対応)。
- 2027年分からは復興特別所得税が1.1%に下がり防衛特別所得税1%が新設されますが、合計2.1%と源泉徴収の計算方法は変わりません。この計算は2026年支払分が基準です。
- 退職金を年金形式で分割して受け取ると、公的年金等の雑所得として課税され計算が異なります。
よくある質問
退職金にも社会保険料はかかりますか?
退職一時金は通常、給与や賞与にあたらないため、健康保険・厚生年金の保険料はかかりません。
勤続20年と21年で控除はどれくらい違いますか?
20年は800万円、21年は870万円で、20年を超えると1年ごとに70万円ずつ増えます。
住民税はいつ納めますか?
翌年ではなく、退職金の支払時に会社が住民税も差し引いて(特別徴収)市区町村に納めます。