変動金利・固定期間選択型・全期間固定

フラット35は、民間金融機関と住宅金融支援機構が提携して提供する全期間固定金利の住宅ローンです。住宅が機構の技術基準を満たす必要があり、省エネ性能などが高い住宅は当初の一定期間金利が下がる【フラット35】Sなどの制度があります。適用金利は毎月変わり、公式サイトで公表されます。

タイプ金利の決まり方特徴
変動金利通常は半年ごとに見直し。銀行の短期プライムレートに連動当初金利がもっとも低く、利用者が多い。政策金利が上がると連動して上昇
固定期間選択型3年・5年・10年など決めた期間だけ固定し、終了時にその時点の金利で選び直す期間中は安定。終了時の金利水準によって返済額が大きく変わることがある
全期間固定・フラット35借入時の金利で最長35年固定返済額が最後まで同じ。当初金利は変動より高い

金利上昇局面 — 2024〜2026年の日銀の動き

変動金利は、日本銀行の政策金利や銀行の短期プライムレートに連動することが多いです。以下はこれまでの決定をまとめたもので、今後の金利を予想するものではありません。

政策金利が上がると、多くの銀行が短期プライムレートを引き上げ、変動金利型ローンの適用金利も数か月後に上がります。長期の固定金利は、政策金利よりも長期国債の利回りの影響を強く受けます。どのタイプが結果的に有利かは今後の金利しだいで事前にはわからないため、金利が上がったときの返済額を試算しておくことが大切です。

時期政策金利(無担保コールレート翌日物の誘導目標)
2024年3月マイナス金利解除、0〜0.1%程度
2024年7月0.25%程度
2025年1月0.5%程度
2025年12月0.75%程度
2026年6月1.0%程度
2026年9月1.25%程度

日本銀行の金融政策決定会合の公表文に基づきます(2026年9月の決定まで)。その後の決定は日本銀行の公表資料で確認してください。

元利均等返済と元金均等返済

元金均等は元金の減りが早く総利息は少なくなりますが、当初の負担が重くなります。日本では元利均等が一般的で、元金均等を取り扱わない金融機関もあります。

返済方法毎月の返済額例:3,000万円・35年・年1.0%
元利均等返済最初から最後まで同じ(金利変動時を除く)月84,686円、総利息 約557万円
元金均等返済最初がもっとも多く、徐々に減る初回96,429円 → 最終回 約71,500円、総利息 約526万円

ボーナス返済なし、35年間金利が変わらないと仮定した試算例です。

変動金利の5年ルール・125%ルール

変動金利型(元利均等)の住宅ローンには、金利が上がっても返済額が急に増えないしくみがあることが多いです。ただし、増えた利息が消えるわけではありません。

例)3,000万円・35年・当初金利0.8% → 月81,918円 6年目から金利が3.0%なら、残り30年で再計算した返済額は月110,506円 125%ルール:月102,398円までしか上がらず、不足分だけ元金の返済が遅れる

団体信用生命保険(団信)

民間の住宅ローンの多くは、団体信用生命保険への加入が条件です。借りた人が死亡または高度障害になると、保険金で残りのローンが返済されます。基本的な保険料は通常、金利に含まれています。

がんや3大疾病・8大疾病の保障を付ける特約は、金利に0.1〜0.3%程度上乗せする形が多く見られます(金融機関によって異なります)。フラット35は新機構団信付きの金利で表示されます。健康上の理由で加入が難しい場合は、引受基準を緩和したワイド団信や、団信加入が必須ではないフラット35を検討する方法があります。

団信に加入すると、別に入っている生命保険の必要保障額が減ることがあるため、ローンを組むタイミングで家族の保険もあわせて見直してみましょう。

住宅ローン控除 — 2026年入居の場合

令和8年度税制改正で、住宅ローン控除は2030年12月入居分まで5年間延長されました。年末のローン残高の0.7%を所得税から控除し、控除しきれない分は住民税から最大97,500円まで控除されます。

2028年以降に入居する新築住宅は原則としてZEH水準以上が必要で、災害リスクの高い区域(レッドゾーン)の新築は対象外になります。1年目は確定申告が必要で、2年目からは年末調整で手続きできます。

住宅の種類新築・買取再販(2026〜2027年入居)既存(中古)住宅(2026〜2030年入居)
認定長期優良住宅・認定低炭素住宅4,500万円(子育て・若者夫婦世帯5,000万円)、13年3,500万円(子育て・若者夫婦世帯4,500万円)、13年
ZEH水準省エネ住宅3,500万円(4,500万円)、13年3,500万円(4,500万円)、13年
省エネ基準適合住宅2,000万円(3,000万円)、13年2,000万円(3,000万円)、13年
その他の住宅原則として対象外2,000万円、10年

金額は控除の対象となる借入限度額です。子育て・若者夫婦世帯は、19歳未満の子がいるか夫婦のいずれかが40歳未満の世帯です。合計所得金額2,000万円以下、床面積50㎡以上(合計所得1,000万円以下なら40㎡以上。ただし40㎡台は子育て世帯等の上乗せなし)が要件です。新築・既存住宅とも、限度額は国税庁タックスアンサーNo.1211-1・No.1211-3(令和8年4月1日現在法令等)に基づきます。

繰上返済・借り換え・返済比率

繰上返済で年末残高が減ると、住宅ローン控除も減ります。そのため、ローン金利が控除率0.7%より低いときは、控除期間中は繰上返済を急がない人もいます。どちらを選ぶ場合でも、生活費数か月分の予備資金を別に確保しておくのが基本です。

例)3,000万円・35年・年1.0%(月84,686円)、5年後に300万円を繰上返済 期間短縮型 返済期間を約3年10か月短縮、利息 約97万円減 返済額軽減型 月84,686円 → 75,036円、利息 約47万円減

よくある質問

変動金利と固定金利、どちらが有利ですか?

今後の金利しだいなので、事前にはわかりません。変動金利は金利上昇時に返済額や利息が増えるリスクを自分で負い、固定金利はそのリスクを金融機関に移す代わりに当初金利が高くなります。金利が1〜2%上がったときの返済額を試算し、無理なく払えるか確認する方法がよく使われます。

外国人でも日本で住宅ローンを組めますか?

永住権があれば、日本人とほぼ同じ条件で審査する金融機関が多くあります。永住権がない場合は配偶者が日本人または永住者であることなどの条件が付くことが多く、フラット35も原則として永住者・特別永住者が対象です。

ボーナス返済を入れるときの注意点は?

ボーナスが減ったりなくなったりすると負担が重くなるため、最近は毎月返済だけで計画する人が増えています。入れる場合も、ボーナス返済の割合に上限を設ける金融機関が多くあります(フラット35は借入額の40%以内)。

住宅ローン控除を受けながら繰上返済してもよいですか?

できます。ただし控除は年末残高が基準で、繰上返済によって当初の借入日からの返済期間が10年未満になると、それ以降は控除を受けられなくなります。

計算の基準と出典

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